小児がんはまれですが、体が未成熟なため抑制が利かず、増殖力が強く進行が早いのが特徴です。原因としては、神経や肝臓、網膜などになるはずの細胞が、胎児の体ができあがった後も残っていて、異常な細胞に変化し増えていった結果と考えられています。
小児がんは、筋肉や骨、血管等に発生する肉腫が多いため、外科的治療が難しいとされていますが、抗がん剤がよく効くため、現在では60〜70%の患者が治癒にいたるとされています。
ただし、治療による後遺症「晩期障害」に苦しむケースも少なくなく、長期フォローアップ(FU)の体制づくりが急務となっています。
- 小児肝臓がん…発症率が高いのが、肝臓のもとになる細胞ががん化する肝芽細胞腫です。
- 小児白血病…原因不明のまま血液中に白血病細胞が発生するものです。
- 小児悪性リンパ腫…リンパ節の中ががん化したリンパ球であふれ、機能が低下します。
- 小児脳腫瘍…成人の脳腫瘍と同じく神経膠腫(グリオーマ)の発症率が高くなっています。
- 網膜芽腫…網膜の細胞になるはずだった細胞ががん化する代表的な子供のがんです。
- 神経芽細胞腫…体の神経になるはずの神経芽細胞が成長の途中で異常増殖します。
- ウィルムス腫瘍…主に5歳未満の子供が発症する腎臓のがんです。
- ユーイング肉腫…筋肉や神経などの組織(軟部組織)や、骨にできる悪性腫瘍です。
- 横紋筋肉腫…筋肉のもとになる筋芽細胞ががん化した腫瘍で、どこからでも発生します。