がん関連用語集 あ行

悪性腫瘍(あくせいしゅよう)
増殖や転移を繰り返して、臓器や生命に重大な影響を与える腫瘍のこと。上皮細胞からなる癌と非上皮性細胞からなる肉腫に分類されます。

EBM(いーびーえむ)
Evidence-Based Medicineの略で、「科学的根拠に基づいた医療」と訳されます。科学的データに基づいて、患者さんに最適な治療方法を選択し、実践していくという考え方です。

異型度(いけいど)
ある細胞の形が正常な細胞とどれだけ異なっているかを示す度合い。

遺伝子検査(いでんしけんさ)
遺伝子の異常を調べる検査です。がんに特徴的な遺伝子異常が存在する場合、極めて微量な試料からでも、特定のDNA断片(数百から数千塩基対)だけを選択的に増幅させることができます(PCR法)。この方法を用いて、診断時に迅速に遺伝子異常の有無を検査することができます。この方法も診断だけでなく、治療効果の判定に用いられます。

院内がん登録(いんないがんとうろく)
医療施設における診療支援とがん診療の機能評価を第1の目的として実施するその施設におけるすべてのがん患者さんを対象とするがん登録のこと。各医療施設での登録の精度の高さは地域でまとめる情報の精度を左右することから、院内がん登録の整備は、地域がん登録にとって必要不可欠です。

インフォームド・コンセント(いんふぉーむど・こんせんと)
英語ではInformed Consentと書きます。以前は「説明と同意」と訳されていましたが、現在は、原語のまま用いられています。医師から充分な説明を受けた上で、患者さんがその内容を納得の上、診療を受けること。

エコー検査(超音波検査)(えこーけんさ)
超音波を体の表面に当て、その超音波が体の中で反射する様子により、体の断面をみる検査。

エストロゲン(えすとろげん)
主に卵巣でつくられる女性ホルモン。乳がんや子宮がんに対して、がん細胞を増殖させる性質があります。一方、前立腺がんに対して、がん細胞の増殖を抑える作用があり、治療に用いらています。

X線検査(レントゲン検査)(えっくすせんけんさ)
X線が体を通過する際のX線の吸収の差によって、体の中の様子を調べる検査。

MRI検査(えむあーるあいけんさ)
MRI(Magnet Resonance Imaging:磁気共鳴像)検査とは,巨大な磁石の中に入って体のさまざまな部分を撮影する検査。 ベッドに寝て穴の中に入り,FMラジオなどで用いられている電波を体に当てて,体の中の様子を画像化します。体のタテ,ヨコ,ナナメ,輪切りなどの鮮明な写真が得られ,診断に大変役に立つ検査です。放射線を使いませんので,被曝はありません。

遠隔転移(えんかくてんい)
最初にできた病変(原発巣:げんぱつそう)から遠く離れた部位にとんで増殖すること。

著作権は国立がんセンターがん対策情報センターにあります。
「営利を目的としないがん対策の普及活動や教育目的などの使用は歓迎」という趣旨の元、利用させていただいております。

がん関連用語集 か行

化学療法(かがくりょうほう)
化学物質(抗がん剤)を用いて、がん細胞を破壊する治療法。

顆粒球(かりゅうきゅう)
白血球の成分で、細胞のなかに殺菌作用のある成分を含んだ「顆粒」を持っています。好中球、好酸球、そして好塩基球の3種類に分けられます。

寛解(かんかい)
病変(がん)が縮小や消失する状態のこと。部分寛解と完全寛解があります。

完全寛解(かんぜんかんかい)
すべての病変(がん)が消失し、新たながんが出現していない状態が続いていること。

感染症(かんせんしょう)
微生物が体内に入り、共存することを「感染」と呼びます。ヒトの体には生来、無数の微生物がすみついていますが体に影響はありません。ところが、毒性の強い微生物が身体の中に進入し増殖した場合には、ヒトの身体に重大な症状を引き起こすことがあります。この状態を「感染症」といいます。また、免疫力の低下した状態では、毒性の弱い微生物でも感染症が起こりえます(=日和見感染症)。感染症の症状は、感染した微生物や臓器によってさまざまです。

眼底検査(がんていけんさ)
特殊な装置で眼底、つまり眼の奥を観察する検査。

がん登録(がんとうろく)
がん患者さんについて、診断、治療およびその後の転帰に関する情報を収集し、保管、整理、解析する仕組みのこと。 患者さんとその家族、主治医、医療機関に、何らかの危険・不利益が及ぶことがないように、従事する職員には厳密な守秘義務が課せられるなど、さまざまな安全保護対策が講じられています。

がん取扱い規約(がんとりあつかいきやく)
日本で編集されている規約で、がんを取り扱う臨床医や病理医に欠かせない基本的知識と約束事をまとめた小冊子。臓器別に国内の学会や研究会によって編集され、数年おきに改訂。病期分類には取り扱い規約分類を用いる部位もあります。現在は主要ながんについて、20を超える取扱規約が作成されています。

緩和ケア(かんわけあ)
がんに伴う体や心の問題を、単に病気に対する医療としてだけではなく、社会生活などまで含めて全体的に個々の患者さんを支えるという医療のあり方。

気管支鏡検査(きかんしきょうけんさ)
気管支鏡あるいはファイバースコープと呼ばれる特殊な内視鏡を鼻または口から入れて、喉から気管や気管支の中を観察する検査

QOL(きゅーおーえる)
quality of life の略で、治療を受ける患者さんの肉体的、精神的、社会的、経済的、すべてを含めた生活の質を意味しています。

胸腔鏡検査(きょうくうきょうけんさ)
胸に穴をあけて、そこから内視鏡を入れて、観察する検査。

局所療法(きょくしょりょうほう)
病変(がん)の部分に行われる治療。外科療法、放射線療法などがあります。

均てん化(がん医療の)(きんてんか)
均霑化(生物がひとしく雨露の恵みにうるおうように、の意)。全国どこでもがんの標準的な専門医療を受けられるよう、医療技術等の格差の是正を図ること。

血液(けつえき)
血管の中を流れて全身の細胞に酸素や栄養分を運ぶ重要な役割を担っています。赤血球、白血球、血小板などの血液細胞(血球)と、血漿(けっしょう)と呼ばれる液体成分があります。

血液検査(血算)(けつえきけんさ)
血液細胞の数を数え、その形(形態)を観察し、診断に役立てる検査のこと。最近では白血球、赤血球、血小板の大きさ、容積、数だけでなく、その形態も自動的に機械で判定することができるようになりましたが、詳細に形態の観察や白血球の割合を調べるためには、スライドガラスに血液を薄く塗った標本をつくり、その標本を染色して顕微鏡で観察します。しかし、これだけでは病気を診断することは難しく、いろいろな検査を組み合わせて診断を確定し、病態を評価します。

血管造影(けっかんぞうえい)
血管にカテーテルと呼ばれる細い管を入れて、その管から造影剤と呼ばれる薬を流しながらX線装置を使って撮影し、血管の形や血液の流れを調べる検査。

血算(血液検査)(けっさん)
血液細胞の数を数え、その形(形態)を観察し、診断に役立てる検査のこと。最近では白血球、赤血球、血小板の大きさ、容積、数だけでなく、その形態も自動的に機械で判定することができるようになりましたが、詳細に形態の観察や白血球の割合を調べるためには、スライドガラスに血液を薄く塗った標本をつくり、その標本を染色して顕微鏡で観察します。しかし、これだけでは病気を診断することは難しく、いろいろな検査を組み合わせて診断を確定し、病態を評価します。

血小板(けっしょうばん)
血液中の血液細胞の1種類であり、出血を止める役割があります。何らかの原因により血管が破れ、血液が流れ、出血することがあります。その場合、血小板が破れた部位に付着します(粘着反応)。 するとその血小板から仲間を呼ぶ物質が放出され(放出反応)、まわりの血小板がどんどん集まってきます(凝集反応)。その結果、血栓(かさぶたのようなもの)がつくられ、血液の流出が食い止められます。

血小板減少(けっしょうばんげんしょう)
抗がん剤や放射線による治療では、骨髄の血液細胞をつくる働きが低下し、骨髄抑制が起こり、血小板が減少し、その結果、出血が起こりやすくなります。極端に血小板が減少すると、血小板数が血液1μlあたり10万個以下になると出血しやすくなりますが、2万個未満になると、脳出血や消化管出血などの重篤な出血を起こす危険が増してきます。具体的に出血とは、体をほんの少しぶつける、あるいは皮膚を強くこするだけで皮下に出血する、鼻を強くかむと鼻血が出る、歯ブラシで強く歯肉をこすると出血する、かたい便をすると肛門から出血するなどの症状をいいます。血小板が著しく減少して出血の危険が高い場合に、予防的に血小板輸血が行われます。

血中濃度(けっちゅうのうど)
薬の血液中の濃度。

原発巣(げんぱつそう)
最初にがんが発生したその病変のこと。

抗がん剤(こうがんざい)
がん細胞の増殖を妨げたり、がん細胞の死滅を促したりする作用をもった薬。錠剤やカプセル剤といった内服薬(飲み薬)と、点滴のように血管へ直接投与する注射薬があります。

好中球(こうちゅうきゅう)
白血球の中の顆粒球の1種であり、白血球全体の約45〜75%を占め、強い貪食(どんしょく)能力を持ち、細菌や真菌感染から体を守る主要な防御機構となっています。

骨シンチグラフィー(こつしんちぐらふぃー)
弱い放射線を出す薬を注射し、骨の病変(骨転移)などを調べる検査。

骨髄(こつずい)
血液細胞(白血球、赤血球、血小板)をつくる「工場」です。すべての骨の中にあり、そこにはいろいろな成熟(成長)段階の血液細胞が認められます。骨髄には造血幹細胞と呼ばれるすべての血液細胞に成長でき、かつ自分自身も複製することができる“血液の種”のような細胞があり、この細胞からすべての血球がつくられます。また、充分に成熟した血液細胞(完成品)は、骨髄(工場)から血液中に流出していきますが、未熟な細胞は、通常、骨髄の外へ出て行きません。

骨髄検査(骨髄穿刺)(こつずいけんさ(こつずいせんし))
胸骨、もしくは腰にある腸骨に針を刺して、骨の中にある骨髄組織をとる検査です。穿刺吸引法(せんしきゅういんほう)と針生検法(はりせいけんほう)があります。穿刺吸引法は、胸骨もしくは腸骨から注射器で骨の中の骨髄組織を吸引する方法です。生検法では、腸骨に太めの針を刺し、骨髄組織を針の中に捉えて一部を採取します。採取した骨髄はスライドガラス上に薄く広げて染色した後、顕微鏡で観察します。これにより、造血機能や血液疾患の原因、さらに腫瘍細胞の有無などが明確になるため、血液疾患の診断や治療法の選択・治療効果の判定において重要な検査です。

骨髄穿刺(骨髄検査)(こつずいせんし)
胸骨、もしくは腰にある腸骨に針を刺して、骨の中にある骨髄組織をとる検査です。穿刺吸引法(せんしきゅういんほう)と針生検法(はりせいけんほう)があります。穿刺吸引法は、胸骨もしくは腸骨から注射器で骨の中の骨髄組織を吸引する方法です。生検法では、腸骨に太めの針を刺し、骨髄組織を針の中に捉えて一部を採取します。採取した骨髄はスライドガラス上に薄く広げて染色した後、顕微鏡で観察します。これにより、造血機能や血液疾患の原因、さらに腫瘍細胞の有無などが明確になるため、血液疾患の診断や治療法の選択・治療効果の判定において重要な検査です。

骨髄抑制(こつずいよくせい)
抗がん剤の副作用の1つで、血液細胞をつくる働きを低下させること。白血球が減ったり(白血球減少)、赤血球が減ったり(貧血)、血小板が減ったり(血小板減少)、また、それぞれに応じた症状が出現します。

5年相対生存率(ごねんそうたいせいぞんりつ)
あるがんと診断された場合に、治療でどのくらい生命を救えるかを示す指標。あるがんと診断された人のうち5年後に生存している人の割合が、日本人全体*で5年後に生存している人の割合に比べてどのくらい低いかで表します。100%に近いほど治療で生命を救えるがん、0%に近いほど治療で生命を救い難いがんであることを意味します。 *正確には、性別、生まれた年、および年齢の分布を同じくする日本人集団。

コルポスコープ診(こるぽすこーぷしん)
子宮の入り口(頸部)の粘膜の表面を拡大し、細かい部分を観察する検査。

根治手術(こんちしゅじゅつ)
完全に治すことを期待して行う手術のこと。

がん関連用語集 さ行

再建手術(さいけんしゅじゅつ)
手術後の機能の障害や形の変形を、修復する手術。

再燃(さいねん)
病気の進行が止まっていた、または、軽快していたが、再び進行し始めること。

再発(さいはつ)
治ったと思われていたがんが、再び出現すること。

細胞診検査(さいぼうしんけんさ)
顕微鏡で病変の細胞を調べる検査。

細胞表面マーカー検査(さいぼうひょうめんまーかーけんさ)
細胞の表面の抗原(細胞の起源・性格を示すいろいろな目印、蛋白質などの物質からなる)を解析する方法で、フローサイトメトリーという機器を使用します。血液、骨髄血、リンパ節からとったいずれの細胞でも検査可能です。この検査により、顕微鏡で観察しただけでは判断がつかない腫瘍細胞のタイプをその日のうちに見分けることが可能になります。また、治療後に少量のがん細胞が残っているかどうかの判断にも利用できます。

CT検査(しーてぃけんさ)
CTとはComputed Tomographyの略で、体の周囲からX線を当てて、体の断面図を撮影する検査のこと。体を輪切りにしたような画像をコンピューターで画像を作り出しているため、病変の形や特徴を詳細に観察できます。

支持療法(しじりょうほう)
病気そのものに伴う症状や治療による副作用に対して、防いだり、軽減させる治療。

実測生存率(じっそくせいぞんりつ)
死因に関係なく、すべての死亡を計算に含めた生存率。がん以外の死因による死亡も含まれます。がん以外の死因で死亡する可能性に強く影響しうる要因(性、年齢など)が異なる集団で生存率を比較する場合には、がん以外の死因により死亡する確率が異なる影響を補正する必要があります。がんによる生命損失をみるために、がん以外の死因による影響を考慮して集計する方法が、補正生存率、相対生存率です。

死亡率(しぼうりつ)
ある集団に属する人のうち、一定期間中に死亡した人の割合。日本人全体の死亡率の場合、通常1年単位で算出され、「人口10万人のうち何人死亡したか」で表現されます。 200X年の死亡率(粗死亡率)= 200X年に死亡した日本人の数/200X年の日本人人口 × 100000 死亡率と混同されやすい用語に「致命率」があります。これは、ある病気になった人のうち、その病気が原因で死亡した人の割合です。

縦隔鏡検査(じゅうかくきょうけんさ)
首のつけ根の皮膚に切り込みを入れて、縦隔鏡と呼ばれる筒状の器具を入れて、2つの肺の間(縦隔)を直接見て観察する検査。

重複がん(=多重がん)(じゅうふくがん)
同じ人に発生する異なるがんのこと。別の部位に別のがんが発生したとみなされるのでがん罹患数では別々に集計。

術後補助療法(じゅつごほじょりょうほう)
再発や転移の予防を目的として、手術後に行われる化学療法や放射線療法のこと。

腫瘍(しゅよう)
細胞が異常に増殖したもの。良性腫瘍と悪性腫瘍があります。

腫瘍崩壊症候群(腫瘍融解症候群)(しゅようほうかいしょうこうぐん)
抗がん剤や放射線による治療によって、大量のがん細胞が短期間で壊される場合があります。その場合に、がん細胞の「死がい」(成分)により、高尿酸血症、高リン酸血症、低カルシウム血症、代謝性アシドーシス(血液が酸性になること)、高カリウム血症、腎不全、呼吸不全などのいろいろな症状を生じます。これを腫瘍崩壊症候群といいます。補液や適切な薬剤の投与で予防もしくは対処しますが、重篤な場合、血液透析などの血液浄化療法を必要とすることがあります。

腫瘍マーカー(しゅようまーかー)
腫瘍が作り出す特殊な物質のうち、体液中(主として血液中)で測定できるもの。腫瘍の状態の目安として使われます。

腫瘍融解症候群(腫瘍崩壊症候群)(しゅようゆうかいしょうこうぐん)
抗がん剤や放射線による治療によって、大量のがん細胞が短期間で壊される場合があります。その場合に、がん細胞の「死がい」(成分)により、高尿酸血症、高リン酸血症、低カルシウム血症、代謝性アシドーシス(血液が酸性になること)、高カリウム血症、腎不全、呼吸不全などのいろいろな症状を生じます。これを腫瘍崩壊症候群といいます。補液や適切な薬剤の投与で予防もしくは対処しますが、重篤な場合、血液透析などの血液浄化療法を必要とすることがあります。

腫瘤(しゅりゅう)
こぶ、固まりのこと。腫瘍性のものや炎症性のものがあります。

上皮内がん(じょうひないがん)
上皮内腫瘍とも呼ばれ、以前は、上皮内癌 carcinoma in situ と呼ばれていたもの。上皮細胞と間質細胞(組織)を隔てる膜(基底膜)を破って浸潤(しんじゅん)していない腫瘍(癌)。浸潤していないので、切除すれば治ります。上皮内癌が最もよく観察されている子宮頸部では、前癌病変の異形成と上皮内癌はしばしば共存し、両者の間は必ずしも明瞭な区別がつけられないため、これらを連続した一連の病変としてとらえ、子宮頸部上皮内腫瘍(cervical intraepithelial neoplasia, CIN)と呼んでいます。

浸潤(しんじゅん)
がん細胞が周囲にしみ出るように拡がること。

シンチグラム(しんちぐらむ)
弱い放射線を出す薬を注射し、病変を調べる検査。

心電図(しんでんず)
心臓の活動で起こる電気の様子をグラフの形に記録する検査。

脳脊髄液(髄液)(ずいえき)
脳と脊髄(背骨の中にある太い神経の束)、そしてこれらを包んでいる膜(硬膜)の間を流れる無色透明な液体です。脳室(脳のなかの空洞)でつくられ、循環し、脳の表面にあるクモ膜顆粒で吸収されて静脈に戻ります。役割は明らかではありませんが、主に脳の水分含有量を調節し、形を保つ役割をしていると考えられています。

髄液検査(腰椎穿刺)(ずいえきけんさ)
脳脊髄液を採取する検査。通常、体を海老のように丸めて横向きになり、背骨の間に針を刺し、脊髄腔(骨髄と硬膜の間の空間)に針を進めて5〜10ccの脳脊髄液を採取します。採取した脳脊髄液を用いて、その中に含まれる蛋白質や糖の量、細胞の数や形態を検査します。

ステージ(=病期)
病期分類ともいい、癌の大きさや他の臓器への広がり方で癌を分類し、がんの進行の程度を判定するための基準。がんの治療法を選ぶために判定したり、5年生存率を出すときの区分として用いたりします。

ストーマ(すとーま)
自然の排泄経路以外に設けた排泄口のこと。人工肛門や人工尿路などがあります。

生検(せいけん)
病変の一部(組織)を切り取り、顕微鏡で調べる検査。

生存率(せいぞんりつ)
診断から一定期間後に生存している確率。通常は、百分比(%)で示されます。がん患者さんの生存率は、がん患者さんの治療効果を判定する最も重要かつ客観的な指標です。 診断からの期間によって、生存率は異なってきます。部位別生存率を比較する場合やがんの治療成績を表す指標として、5年生存率がよく用いられています。また、がんは、治療などで一時的に消失して治ったように見えても再発してくる場合がありますが、治療後5年間に再発がなければその後の再発はまれであるため、便宜上5年生存率を治癒率の目安としています。目的に応じて、1年、2年、3年、5年、10年生存率が用いられます。生存率は、計算する対象の特性(性別や年齢)、進行度(早期のがんか進行したがんか)や、計算する対象の選び方(外来患者さんを含めるか、入院患者さんだけか、来院した患者さんをすべて含んでいるかなど)に大きく影響を受けます。そのため、複数の施設(病院)を比較したり、いくつかの部位を比較する場合は、どのような対象について生存率を計算しているか注意する必要があります。

セカンドオピニオン(せかんどおぴにおん)
診断や治療方法について、主治医以外の医師の意見を聞くこと

脊髄(せきずい)
背骨の中にある太い神経の束のことであり、脳と体を結んでいます。

赤血球(せっけっきゅう)
血液中の血液細胞の1種であり、主な役割は、酸素を全身に運ぶことです。赤血球中にはヘモグロビン(血色素)と呼ばれる蛋白質があり、ここに酸素を結合させて運んでいます。赤血球は骨髄で作られ、血管のなかで約120日間働いた後、肝臓や脾臓で壊されます。

全国臓器別がん登録(ぜんこくぞうきべつがんとうろく)
大学と主要な医療施設が参加し、学会・研究会が中心となって、臓器別に全国規模で実施されているがん登録のこと。がんの臨床病理学的特徴と進行度の正確な把握に基づく適切な治療指針の確立、進行度分類のあり方などを検討することを目的としています。

染色体(せんしょくたい)
染色体は、遺伝情報を担う物質で細胞のなかにあります。ヒトは、男女共通の常染色体44本(22対:1番から22番と番号が付いています)と、男女の性を決定する性染色体2本(XXまたはXY)合わせて46本の染色体をもっています。46,XXは女性で、46,XYは男性です。

染色体検査(せんしょくたいけんさ)
染色体の数と形態(構造)異常の検索をする検査。採取した細胞を分裂させ、そこで出てくる染色体を固定して検査をします。しかし、個々の染色体を同定するには、染色体を適切に染色(分染)して得られるバンドのパターンを比較すること(G分染法)が必要です。最近ではすべての染色体を色分けしていて、正確に検査ができる「SKY法」も開発されています。

全身療法(ぜんしんりょうほう)
病変(がん)の部分のみではなく、全身に対する治療。薬物療法などです。

造血幹細胞(ぞうけつかんさいぼう)
骨の中の骨髄にある血液の源となる細胞。この細胞はあらゆる血液細胞のもとになるのと同時に、この細胞自身も自分のコピーを造ることができます。

相対生存率(そうたいせいぞんりつ)
生存率を計算する対象者と同じ特性(性、年齢、暦年、地域など)を持つ一般集団の期待生存確率より算出した期待生存率で実測生存率を割ることによって、その影響を補正する方法。対象者と同じ特性を持つ一般の集団(一般の日本国民)の期待生存率は、国立がんセンターが計算して公表しているコホート生存率表を利用して求めます。相対生存率は、対象疾患(例えば胃がんや肺がんなど)以外による死亡を補正する方法として広く用いられています。この方法は、死因について正確な情報がない場合にも、用いることができます。

組織診検査(そしきしんけんさ)
顕微鏡で病変の一部(組織)を調べる検査。

粗死亡率(そしぼうりつ)
一定期間の死亡数を単純にその期間の人口で割った死亡率で、年齢調整をしていない死亡率という意味で「粗」という語が付いています。日本人全体の死亡率の場合、通常1年単位で算出され、「人口10万人のうち何人死亡したか」で表現されます。年齢構成の異なる集団間で比較する場合や同一集団の年次推移を見る場合には、年齢構成の影響を除去した死亡率(年齢調整死亡率など)が用いられます。

粗罹患率(そりかんりつ)
一定期間の罹患数(ある病気と新たに診断された数)を単純にその期間の人口で割った罹患率で、年齢調整をしていない罹患率という意味で「粗」という語が付いています。日本人全体の罹患率の場合、通常1年単位で算出され、「人口10万人のうち何例罹患したか」で表現されます。年齢構成の異なる集団間で比較する場合や同一集団の年次推移を見る場合には、年齢構成の影響を除去した罹患率(年齢調整罹患率など)が用いられます。

がん関連用語集 た行

対症療法(たいしょうりょうほう)
病気そのものに対する治療ではなく、病気に伴う症状をやわらげる治療。

多剤併用療法(たざいへいようりょうほう)
いくつかの抗がん剤を組み合わせて用いる治療。

多発がん(たはつがん)
同じ部位に、同じようながんが多発すること。腫瘍に数に関係なく、1つのがんと集計。

単球(たんきゅう)
白血球の成分の1種であり、白血球の3〜8%を占め、感染に対する防衛の開始に重要な細胞です。細菌などの異物を細胞内に取り込み、消化し、異物の一部を細胞表面に提示します(抗原提示)。これをT細胞が認識して、体の防衛が開始されます。単球は血管外の組織に移動すると、マクロファージ(大食細胞)と名前を変えます。

単純ヘルペスウイルスHF10治療
単純ヘルペスウイルスHF10を感染させて、がん細胞を攻撃する治療法。現在乳がんを中心に臨床試験中の治療法です。自然変異によって毒性の弱まったHF10ウイルスは、海外で治験中の遺伝子操作で作り上げたウイルスに比べ、がん細胞に対して攻撃力が維持される特徴を持っています。

地域がん登録(ちいきがんとうろく)
特定の地域に居住する住民に発生したすべてのがん患者さんを対象とするがん登録のこと。対象地域における各種がん統計値(罹患数・率、受療状況、生存率)の整備を第1の目的としています。対がん活動の一環として、現時点で日本では34道府県市で実施されています。

致命率(ちめいりつ)
ある病気と診断された人のうち、その病気で死亡した人の割合。致命率が高い病気ほど命にかかわる病気だということになります。

超音波検査(エコー検査)(ちょうおんぱけんさ(えこーけんさ))
超音波を体の表面に当て、その超音波が体の中で反射する様子により、体の断面をみる検査。

直腸診(ちょくちょうしん)
肛門から直腸へ指を入れて、診察をする方法。

TNM分類(てぃーえぬえむぶんるい)
治療をする際の目安とするために、そのがんがどれくらい進んだものか(病期)でがんを分類する方法。「TNM分類」の「T」というのは原発のがんの広がり(深達度など)を、「N」はがん細胞のリンパ節への転移の有無と広がり、「M」は原発から離れた臓器への遠隔転移を意味します。

テストステロン(てすとすてろん)
主に精巣でつくられる男性ホルモン。前立腺がん対して、がん細胞を増殖させる性質があります。

テロメライシン(てろめらいしん)
ヒトアデノウイルスを用いた制限増殖型の腫瘍殺傷ウイルス製剤。ヒトアデノウイルス5型のE1領域にテロメラーゼプロモーターを組み込んでいるため、テロメラーゼ活性が上昇している癌細胞で特異的に増殖し、癌細胞を壊死させることが特徴。

転移(てんい)
がん細胞が血管やリンパ管を介して、身体のあちこちに飛び火すること。

がん関連用語集 な行

内視鏡検査(ないしきょうけんさ)
光を通す細い管を入れて、体の内部をみる検査。

内分泌療法(ホルモン療法)(ないぶんぴつりょうほう)
がん細胞の増殖にホルモンが影響している乳がん、子宮内膜がん、前立腺がんでは、ホルモンを分泌している部分を手術でとり除いたり、反対の作用のホルモンを投与したりして、がん細胞の増殖を抑える治療。

肉腫(にくしゅ)
筋肉、骨、神経などの非上皮性細胞から発生する悪性の腫瘍。

二次性発がん(にじせいはつがん)
抗がん剤や放射線による正常細胞の障害のために、治療を終えた数年から数十年後にもとの病気とは別の種類のがんや白血病を生じること。

年齢階級別死亡率(ねんれいかいきゅうべつしぼうりつ)
年齢階級別に算出した死亡率。通例、5歳階級ごとに(85歳以上はまとめる)算出され、例えば「40歳〜44歳人口10万人のうち何人死亡したか」で表現されます。がんは年齢層によって死亡率が大きく異なり、多くの部位のがんは高齢ほど死亡率が高くなりますが、部位によっては若年層で死亡率が高くなるがんもあります。年齢調整死亡率は年齢構成の違いを除去した死亡率ですが、集団全体の死亡率のため、異なる年齢層間の死亡率の違いはわかりません。そこで、年齢層ごとの死亡率を見るために年齢階級別亡率が用いられます。 200X年の40〜44歳の死亡率 = 200X年に40〜44歳で死亡した数/200X年の40〜45歳の人口 × 100000

年齢階級別罹患率(ねんれいかいきゅうべつりかんりつ)
年齢階級別に算出した罹患率。通例、5歳階級ごとに(85歳以上はまとめる)算出され、例えば「40〜44歳人口10万人のうち何人罹患したか」で表現されます。がんは年齢層によって罹患率が大きく異なり、多くの部位のがんは高齢ほど罹患率が高くなりますが、部位によっては若年層で罹患率が高くなるがんもあります。年齢調整罹患率は年齢構成の違いを除去した罹患率ですが、集団全体の罹患率のため、異なる年齢層間の罹患率の違いはわかりません。そこで、年齢層ごとの罹患率を見るために年齢階級別亡率が用いられます。 200X年の40〜44歳の罹患率 = 200X年に40〜44歳で罹患した数/200Xの40〜45歳の人口 × 100000

年齢調整死亡率(ねんれいちょうせいしぼうりつ)
もし人口構成が基準人口と同じだったら実現されたであろう死亡率のこと。がんは高齢になるほど死亡率が高くなるため、高齢者が多い集団は高齢者が少ない集団よりがんの粗死亡率が高くなります。そのため仮に2つの集団の粗死亡率に差があっても、その差が真の死亡率の差なのか、単に年齢構成の違いによる差なのか区別がつきません。そこで、年齢構成が異なる集団の間で死亡率を比較する場合や、同じ集団で死亡率の年次推移を見る場合にこの年齢調整死亡率が用いられます。年齢調整死亡率は、集団全体の死亡率を、基準となる集団の年齢構成(基準人口)に合わせた形で求められます。基準人口として、国内では通例昭和60年(1985年)モデル人口(昭和60年人口をベースに作られた仮想人口モデル)が用いられ、国際比較などでは世界人口が用いられます。年齢調整死亡率は、基準人口として何を用いるかによって値が変わります。 年齢調整死亡率は、比較的人口規模が大きく、かつ年齢階級別死亡率のデータが得られる場合に用いられます(標準化死亡比参照)。 年齢調整死亡率={[基準人口(昭和60年モデル人口)観察集団の各年齢(年齢階級)の死亡率×基準人口集団のその年齢(年齢階級)の人口] の各年齢(年齢階級)}の総和/基準人口集団の総人口 (通例人口10万人当たりで表示)

年齢調整罹患率(ねんれいちょうせいりかんりつ)
もし人口構成が基準人口と同じだったら実現されたであろう罹患率。がんは高齢になるほど罹患率が高くなりますので、高齢者が多い集団は高齢者が少ない集団よりがんの粗罹患率が高くなります。そのため、仮に2つの集団の粗罹患率に差があっても、その差が真の罹患率の差なのか、単に年齢構成の違いによる差なのかの区別がつきません。そこで、年齢構成が異なる集団の間で罹患率を比較する場合や、同じ集団で罹患率の年次推移を見る場合に年齢調整罹患率が用いられます。年齢調整罹患率は、集団全体の罹患率を、基準となる集団の年齢構成(基準人口)に合わせた形で求められます。基準人口として、国内では通例昭和60年(1985年)モデル人口(昭和60年人口をベースに作られた仮想人口モデル)が用いられ、国際比較などでは世界人口が用いられます。年齢調整罹患率は、基準人口として何を用いるかによって値が変わります。 年齢調整罹患率は、比較的人口規模が大きく、かつ年齢階級別罹患率のデータが得られる場合に用いられます(標準化罹患比参照)。 年齢調整罹患率={[基準人口(昭和60年モデル人口)観察集団の各年齢(年齢階級)の罹患率×基準人口集団のその年齢(年齢階級)の人口] の各年齢(年齢階級)}の総和/基準人口集団の総人口 (通例人口10万人当たりで表示)

脳脊髄液(髄液)(のうせきずいえき)
脳と脊髄(背骨の中にある太い神経の束)、そしてこれらを包んでいる膜(硬膜)の間を流れる無色透明な液体です。脳室(脳のなかの空洞)でつくられ、循環し、脳の表面にあるクモ膜顆粒で吸収されて静脈に戻ります。役割は明らかではありませんが、主に脳の水分含有量を調節し、形を保つ役割をしていると考えられています。

がん関連用語集 は行

播種(はしゅ)
体の中にがん細胞が種をまいたようにバラバラと拡がること

白血球(はっけっきゅう)
血液中の血液細胞の1種であり、細菌、ウイルス、真菌(カビ)といった外敵やがんから身体を守る働きをしています。顆粒球、単球、リンパ球などの種類があります。

白血球減少(はっけっきゅうげんしょう)
抗がん剤や放射線による治療では、骨髄の血液細胞をつくる働きが低下し、白血球(=顆粒球)が減少します。白血球(=顆粒球)が減少すると、病原体(細菌、真菌(カビ)など)に感染しやすくなります。特に、好中数が血液1μlあたり1000個未満になると感染のリスクが高くなり、500個未満になるとそのリスクは大幅に上昇します極端に減少すると、感染のリスクが高まります。このようなときには、手洗いうがいを励行し、抗生剤や抗真菌剤を予防的に内服して対処します。また、好中球を増加させる顆粒球コロニー刺激因子 (G-CSF)を治療後に投与することがあります。

脾臓(ひぞう)
お腹の左上に位置するこぶし大の臓器です。血液のなかを流れる細胞や、年老いた血球を除去するフィルターのような役割をします。また、免疫器官としても重要な役割を担っています。

病期分類(びょうきぶんるい)
ステージともいい、癌の大きさや他の臓器への広がり方で癌を分類し、がんの進行の程度を判定するための基準。がんの治療法を選ぶために判定したり、5年生存率を出すときの区分として用いたりします。

標準化死亡比(ひょうじゅんかしぼうひ)
人口構成の違いを除去して死亡率を比較するための指標。ある集団の死亡率が、基準となる集団と比べてどのくらい高いかを示す比と理解することができ、ある集団で実際に観察された死亡数が、もしその集団の死亡率が基準となる集団の死亡率と同じだった場合に予想される死亡数(期待死亡数)の何倍であるか、という形で求められます。 年齢調整死亡率の算出には年齢階級別死亡率が必要ですが、そのようなデータが得られない場合や、人口規模の小さい集団で年齢階級別死亡率の偶然変動が大きい場合の年齢調整の手法として、用いられます。日本の都道府県比較の場合、基準となる集団の死亡率として通例全国値が用いられ、標準化死亡比が1より大きい都道府県は全国平均より死亡率が高く、1より小さい場合は全国平均より死亡率が低いことを意味します。 標準化死亡比(SMR) = 観察集団の実際の死亡数/(基準となる集団の年齢階級別死亡率×観察集団の年齢階級別人口)の総和

標準人口(ひょうじゅんじんこう)
日本で通常用いられる「1985年日本人モデル人口」で、1985年(昭和60年)の日本人人口に基づいて作成されたもの。罹患率の国際比較では、「Dollらの世界人口」という標準人口が用いられます。日本人モデル人口は、世界人口よりも、高齢者の割合が大きい年齢構成ですので、年齢調整率は、日本人モデル人口を用いたほうが、世界人口よりも高くなります。

標準治療(ひょうじゅんちりょう)
ある状態に対して、効果や安全性が確認されていて、広く行われている治療。

病理検査(びょうりけんさ)
病変の一部(組織)や細胞を薄く切り出して、顕微鏡で調べる検査。組織診検査と細胞診検査が含まれます。

日和見感染症(ひよりみかんせんしょう)
健康な人には害のないような弱い細菌や真菌、ウイルスなどにより感染し、症状がでること。重度の免疫機能が低下している造血幹細胞移植をした患者さんや血液疾患の患者さんなどに起こりやすいです。

貧血(ひんけつ)
赤血球の数が減少したり、酸素を運ぶ能力が低下した状態です。抗がん剤や放射線による治療では、骨髄の血液細胞をつくる働きが低下して、貧血を生じます。しかし、赤血球の寿命は120日と長いため、貧血の症状は治療1〜2週間後より徐々に出現してきます。貧血による症状がつらかったり、症状がなくともヘモグロビンの値が一定の値以下になれば、赤血球輸血が行われます。

副作用(ふくさよう)
薬の作用の中で、治療に必要なもの以外の作用を副作用といいます。あらゆる薬に程度の差こそあれ、副作用は必ず存在します。抗がん剤を用いた化学療法では、がん細胞を抑える作用以外の作用が副作用となります。用いる抗がん剤の種類や投与量によって起こりやすい副作用が異なります。一時的な副作用としては骨髄抑制、口内炎、嘔気、下痢、脱毛などがあります。一部には、元の状態に回復しない副作用もあり、また、治療が終わって長い時間がたってから起こる、不妊や二次性発がんなどの副作用もあります。

PET検査(ぺっとけんさ)
PET検査は、ポジトロン(陽電子:プラスの電気を帯びた電子)を放出する薬剤を注射して特殊な装置で体内から180度反対の方向に放出される放射線を計測して、断層画像を作成する検査です。PET検査では、腫瘍の活動の状態を調べることができ、転移・再発の検索、良悪性や治療効果の判定等に有用です。

ヘリコバクター・ピロリ
胃や小腸に炎症及び潰瘍を起こす細菌。また、胃がんやリンパ腫の発生に強く関連していると考えられている。

膀胱鏡検査(ぼうこうきょうけんさ)
内視鏡を尿道から膀胱まで入れて、膀胱の内部を観察する検査。

放射線療法(ほうしゃせんりょうほう)
病変(がん)に治療用の放射線を当てて、がん細胞を死滅させる治療。

ホルモン療法(内分泌療法)(ほるもんりょうほう(ないぶんぴつりょうほう))
がん細胞の増殖にホルモンが影響している乳がん、子宮内膜がん、前立腺がんでは、ホルモンを分泌している部分を手術でとり除いたり、反対の作用のホルモンを投与したりして、がん細胞の増殖を抑える治療。

がん関連用語集 や行

薬剤耐性(やくざいたいせい)
薬が効きにくい状態になること。

UICC(国際対がん連合)
1933年に結成された民間組織で、がん克服のために国際的に連帯し運動。がん研究や対がん事業の振興、がん知識の普及、フェローシップの運営、国際的統計の作成、世界共通のがん診断法や分類法の設定など、さまざまな活動を展開。UICCのがん分類は国際的標準として利用されています。近年では、活動の中心に対がん事業を置き、学会等を通じて人々に働きかけています。

UICC TNM分類
がんの進行度を判定する基準として国際的に活用されている国際対がん連合(UICC)採用のがんの分類方法。28の部位ごとに各種の検査結果から原発がんの大きさ、広がり、深さをT、原発がんの所属リンパ節転移の状況をN、他の臓器への遠隔転移状況をMとして、区分し、それらを総合して病期(ステージ)を判定しています。

有病者数(患者数)(ゆうびょうしゃすう(かんじゃすう))
ある一時点での特定の疾患(がん全体や、胃がん・肺がんなどの特定のがん、循環器疾患など)の全患者数のこと。例えば、「2005年1月時点の日本のがんの有病者数」=「2005年1月での日本全国の全てのがん患者さんの数」のこと。

有病率(ゆうびょうりつ)
ある一時点で、特定の疾患(がん全体や、胃がん・肺がんなどの特定のがん、循環器疾患など)の全患者さんの数を、その時点でその疾患を患う可能性のある人口で割ったもの。例えば、「2005年1月時点の日本のがんの有病者率」=「2005年1月での日本全国のすべてのがん患者数(有病者数)」/「2005年1月の日本の総人口」のことです。

腰椎穿刺(髄液検査)(ようついせんし(ずいえきけんさ))
脳脊髄液を採取する検査。通常、体を海老のように丸めて横向きになり、背骨の間に針を刺し、脊髄腔(骨髄と硬膜の間の空間)に針を進めて5〜10ccの脳脊髄液を採取します。採取した脳脊髄液を用いて、その中に含まれる蛋白質や糖の量、細胞の数や形態を検査します。

予後(よご)
病気の経過についての見通し

予後調査(追跡調査)(よごちょうさ(ついせきちょうさ))
院内がん登録や地域がん登録にすでに登録されている患者さんの生存率計算のために確認するべき登録患者さんの生死状況の調査。生存確認調査、追跡調査ともいいます。 院内がん登録に登録された患者さんの生死状況の一部は、その施設を最後に受診した日やその施設で亡くなった日からある程度把握できますが、それで全員の状況が確認できるわけではなく、地域がん登録への問い合わせや、役場照会(住民票照会)によって網羅できます。 地域がん登録に登録された患者さんの生死状況の確認のための予後調査(生存確認調査、追跡調査)も、同じく役場照会(住民票照会)によって得られます。また、地域がん登録では、人口動態死亡情報を利用して予後調査(生存確認調査、追跡調査)を行っているところもあります。 しかし、現在、すべての施設(病院)や地域がん登録で予後調査(生存確認調査、追跡調査)を行っているわけではありません。

がん関連用語集 ら行

罹患数(りかんすう)
対象とする人口集団から、一定の期間に、新たにがんと診断された数。  対象とする人口集団:人口の大きさを計測することができる集団であることが必須条件。そのため、都道府県・市区町村などを単位とすることがほとんどです。 一定の期間:通常は、年単位(年度ではありません)。罹患数が少ない場合(発生がまれな部位、人口規模が小さい場合、など)では、偶然変動による影響を抑えるために、複数年のデータをあわせて集計する場合もよくあります。 がんの数:がんと診断された患者の数ではなく、同じ人に複数のがん(多重がん)が診断された場合には、それぞれの診断年で、集計に含まれます。

罹患率(りかんりつ)
ある集団で新たに診断されたがんの数を、その集団のその期間の人口で割った値。通常1年単位で算出され、「人口10万人のうち何例罹患したか」で表現されます。 200X年の罹患率(粗罹患率)= 200X年に新たに診断されたがんの数/200X年の人口 × 100000 罹患率と混同されやすい用語に「有病率」があります。これはある時点のある病気の患者数を人口で割った値です。

良性腫瘍(りょうせいしゅよう)
増殖が緩やかで、転移することがなく、臓器や生命に重大な影響を及ぼすことのない腫瘍。

臨床試験(りんしょうしけん)
現在標準的に行われている治療よりも、より良い治療法を確立することを目的として、患者さんに協力していただき、新しく考案された治療法や新しい薬が病気に対して有効かどうか、また安全かどうかについて調べる試験のこと。臨床試験の中で、厚生労働省より新しい薬としての承認を得ることを目的として、まだ承認されていない薬を用いて実施する試験のことを治験と言います。

臨床進行度(りんしょうしんこうど)
地域がん登録では、がんと診断された時点における病巣の広がりを、上皮内がん(がんが表層にとどまり、他臓器へ浸潤・転移する可能性のないもの)、限局(がんが原発臓器に限局しているもの)、所属リンパ節転移(原発臓器の所属リンパ節への転移を伴うが、隣接臓器への浸潤がないもの)、隣接臓器浸潤(隣接する臓器に直接浸潤しているが、遠隔転移がないもの)、遠隔転移(遠隔臓器、遠隔リンパ節などに転移・浸潤があるもの)に分類。所属リンパ節転移と隣接臓器浸潤とをあわせて、限局、領域浸潤、遠隔転移の3群で比較する場合もあります。

リンパ球(りんぱきゅう)
白血球の成分の1種であり、白血球の約25%を占め、顆粒球とは違い、チームを作ってウイルスなどの外敵や腫瘍などの異物を攻撃します。さらに、体内に侵入した異物を記憶し、それが再び侵入してきたときには、記憶に基づいてすばやく対応し、排除する働きを持っています。

リンパ節(りんぱせつ)
体全体にある免疫器官のひとつです。免疫とは、「疫病(病気)を免れる」ことを意味することばで、自分の体の外から入ってきた細菌やウイルスなどの敵(非自己)や変質した自分の細胞(腫瘍細胞など)を攻撃・排除する働きのことです。リンパ節は、全身の組織から集まったリンパ液が流れるリンパ管の途中にあり、細菌、ウイルス、腫瘍細胞などをチェックし、免疫応答を発動する「関所」のような機能を持ちます。リンパ節は、1-25oの大きさで、なかには免疫担当細胞であるリンパ球が集まっています。リンパ節が腫脹(腫れて大きくなること)する原因としては、感染症、免疫・アレルギー異常、血液のがん、その他のがんの転移などがあります。

リンパ節郭清(りんぱせつかくせい)
病変(がん)の近くのリンパ節を取り除くこと。

リンパ節生検(りんぱせつせいけん)
リンパ節が腫れている場合に、その原因を調べるためにリンパ節を丸ごと、もしくは一部を取り出す検査。局所麻酔で行われることが多いですが、リンパ節の腫れている場所によっては、全身麻酔が必要な場合もあります。リンパ節が腫れる原因には炎症(感染症など)、がん(転移や悪性リンパ腫)などさまざまな原因がありますので、取り出したリンパ節を固定し、顕微鏡で見て診断を確定します。

累積死亡リスク(るいせきしぼうりすく)
ある年齢までにある病気で死亡するおおよその確率(ただし、その病気以外では死なないという仮定のもとでの確率)。累積死亡リスクは、累積死亡率を、0から1までの分布になるように補正したものです。 累積死亡リスク = 1- exp(−累積死亡率)

累積死亡率(るいせきしぼうりつ)
ある年齢までにある病気で死亡するおおよその確率(ただし、その病気以外では死なないという仮定のもとでの確率)。0〜64歳あるいは0〜74歳累積死亡率がよく用いられ、それぞれ64歳までに、あるいは74歳までにその病気で死亡する確率の近似値として用いることができます。年齢階級別死亡率に、その階級に含まれる年数をかけたものを、特定の年齢まで足し、合わせて求めます。 0〜74歳累積死亡率=0〜4歳年齢階級別死亡率×5年(0、1、2、3、4の5歳分が含まれるから)+5〜9歳年齢階級別死亡率×5年+...+70〜74歳年齢階級別死亡率×5年

累積罹患リスク(るいせきりかんりすく)
ある年齢までにある病気と診断されるおおよその確率(ただし、その病気と診断されるまでは死なないという仮定のもとでの確率)。累積罹患リスクは、累積罹患率を、0から1までの分布になるように補正したものです。 累積罹患リスク = 1 - exp(−累積罹患率)

累積罹患率(るいせきりかんりつ)
ある年齢までにある病気と診断されるおおよその確率(ただし、その病気と診断されるまでは死なないという仮定のもとでの確率)。0〜64歳あるいは0〜74歳累積罹患率がよく用いられ、それぞれ64歳までに、あるいは74歳までにその病気と診断される確率の近似値として用いることができます。年齢階級別罹患率に、その階級に含まれる年数をかけたものを、特定の年齢まで足し合わせて求めます。 0〜74歳累積罹患率= 0〜4歳年齢階級別罹患率×5年(0、1、2、3、4の5歳分が含まれるから)+5〜9歳年齢階級別罹患率×5年+...+70〜74歳年齢階級別罹患率×5年

レントゲン検査(X線検査)(れんとげんけんさ(えっくすせんけんさ))
X線が体を通過する際のX線の吸収の差によって、体の中の様子を調べる検査。

※著作権は国立がんセンターがん対策情報センターにあります。