小児肝臓がんとは?

子供の肝臓がんは非常にまれで、日本での発症数は年間20〜30人とされています。最も発症率が高いのが、肝臓のもとになる細胞ががん化する肝芽細胞腫で、1歳半以下に多くみられます。次いで多いのが、成人の肝臓がんである肝細胞がんで、発症の平均年齢は12〜15歳となっています。

外科手術と化学療法が治療の基本となります

肝芽細胞腫は抗がん剤がよく効くため、治療成績がよく、早期に発見されれば長期生存率は90%に達しています。一方、肝細胞がんは進行が早く、抗がん剤も有効ではないため平均生存率は25%と低くなっています。

小児肝臓がんの症状
腹部の右上にしこりや膨らみが現れて異常に気づくことがほとんどです。肝芽細胞腫で痛みが現れることはまれですが、肝細胞がんの場合には、腫瘍が破裂して腹部に激痛が走ることがあります。また、発熱、元気がない、食欲不振、嘔吐などがみられることもあります。

小児肝臓がんの検査
腹部の触診や血液検査を行います。血液検査では肝臓の働きを調べるため、肝臓の酵素やビリルビン値を測ります。また、腫瘍マーカーの濃度も測定します。子供の肝臓がんの腫瘍マーカーはAFP(アルファ胎児性たんぱく質)です。

画像診断ではMRIやCT、超音波(エコー)診断などを行います。画像診断や血液検査で確定診断ができないときは、腫瘍の組織を採取して顕微鏡で詳しく観察します。

小児肝臓がんの治療
胚芽細胞腫の場合は、外科手術が基本となります。子供の肝臓は再生力が高く、成人のようにがん以外の部分が肝硬変を起こしていることが少ないため、70〜80%を切除してもあまり問題は生じません。また、抗がん剤がよく効くので、最近では、あらかじめ化学療法を行い、がんを小さくしてから手術するようになっています。

化学療法ではシスプラチン(プラチナ製剤)とドキソルビシン(抗がん抗生物質)の組み合わせがよく用いられます。ビンクリスチン(植物アルカロイド)やフルオロウラシル(代謝拮抗剤)も使用されます。

一方、肝細胞がんは抗がん剤があまり効きませんので、がんを手術で切除できるか否かが、治療の上できわめて重要となります。手術が可能なときには、がんの切除後に化学療法を行います。
進行がんで抗がん剤の効果がないときや再発したときには、肝臓移植や、成人に対して行われている凍結治療、冠動脈塞栓化学療法、エタノール注入法などの治療も選択肢となります。

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