軟部肉腫とは?

筋肉、脂肪、神経、血管などの組織を総称して「軟部組織」といいます。軟部肉腫とは、この軟部組織に発生する悪性腫瘍で、30を超える種類があります。
そのうち主なものは、悪性線維性組織球腫、脂肪肉腫、横紋筋肉腫、平滑筋肉腫、滑膜肉腫で、これらが軟部肉腫の50%以上を占めています。

滑膜肉腫の画像です

悪性線維性組織球腫はお年寄りに多く、脂肪肉腫は中高年によくみられます。この2つの軟部肉腫は、大腿部に発生しやすい傾向にあります。横紋筋肉腫は、10歳代以下の子供に起こることがほとんどで、眼球や鼻腔などの頭頚部や泌尿器などにも発生します。

軟部肉腫の症状と経過
軟部肉腫では、痛みはほとんどありません。皮膚の下や筋肉の中にしこりや瘤ができ、次第に大きくなりますが、かなり大きくなっても、痛みを起こすことは稀です。そのため、進行してから医療機関を訪れる人が多いのが現状です。
しこりが大きくなると、皮膚が熱感をもったり、潰瘍ができたりします。

行なわれる検査と判定
診察の際には、まず視診と触診が行われます。その結果、腫瘍の大きさが5cmを超え、硬くて、深部にあるような場合は、悪性腫瘍が疑われます。

軟部肉腫は、X線検査でははっきりと写りません。軟部肉腫の診断に欠かせないのは、腫瘍の位置、大きさなどがはっきりわかるMRI検査です。ただし、軟部組織にできる腫瘍は、良性のものまで含めると100種類以上あり、画像診断で、その性状まで確認できることは稀です。

そのため、診断には生検が欠かせません。腫瘍の位置を確認しながら、体の外から針を刺して組織をとる針生検が行われます。軟部肉腫では、肺転移の有無によって、治療方針が異なるので、悪性と判明した場合は、肺のCT検査が行われます。

軟部肉腫の治療
軟部肉腫は、手術で周辺の組織まで含めて腫瘍を切除するのが基本です。
腫瘍が重要な血管や神経に接していて、大きく切除することが難しい場合には、手術前に放射線療法や温熱療法を併用して、腫瘍を小さくしてから手術を行うこともあります。

また、腫瘍が骨に接ししている場合は、骨を一緒に切除することもあります。この場合、骨移植や人工関節による再建が行われます。

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