絨毛がんとは?

妊娠すると、子宮内に胎児と母体を結びつける絨毛が形成されますが、この細胞が異常増殖してできるのが絨毛がんです。血流に乗ってがん細胞が転移しやすく、子宮に発生するがんでは最も悪性です。原因はよくわかっていませんが、大部分は妊娠にともなって発症します。

絨毛がん

圧倒的に多いのは、異常妊娠でいわゆるぶどう子といわれる胞状奇体(子宮内で直径0.5mm〜1cmの水泡状の粒が充満し、胎児を吸収してしまう病気)の後に起こるもので、ときに流産や正常分娩後にも起こります。

絨毛がんの症状
主な症状は不正出血です。絨毛がんはたいへん血管に富んだ腫瘍であり、ときに大量出血することがあります。胞状奇体や流産、分娩後に出血が続くときは、絨毛がんを疑う必要があります。
肺に転移すると血痰、咳、胸痛などが現れ、脳に転移すれば頭痛、嘔吐などが起こります。膣野外陰部への転移では、硬いしこりを発見して、これが初期症状ということもあります。

絨毛がんの診断
絨毛がんにると、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)というホルモンが尿中に多量に排泄されますので、まずこのホルモンを測定します。ただし、正常妊娠や流産、子宮外妊娠でもhCGは高値となります。

次に、婦人科的な診察や腹部超音波検査、MRI、CTなどの検査を行なって、子宮やそのほかの腹部臓器への病変の広がりを調べます。絨毛がんは肺への転移が高率にみられるので、胸部単純X線写真を撮影します。肺への転移や神経症状がある場合は、脳への転移の有無を頭部CT、MRIで詳しく調べます。

絨毛がんの治療
絨毛がんには抗がん剤が効果的です。メソトレキセートやアクチノマイシンDなどの抗がん剤により、治療成績は飛躍的に向上し、高い治療効果をあげられるようになりました。その後、必要に応じて子宮の全摘手術を行ないます。
治療後は、先に述べたhCGを測定して、再発の有無をできるだけ早期に診断します。

絨毛がんは、最も治りにくく、致死的ながんの一つとされてきました。
しかし、抗がん剤の有効性やその前がん的な病変である胞状奇胎の管理がよくなったために、罹患率や亡くなる患者さんの数は激減しています(5年生存率は転移のないものは90%)。

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