胸腺腫とは?

胸腺腫とは、胸骨の裏に位置する胸腺という小さな臓器に腫瘍ができるものです。
腫瘍ができる原因はよくわかっていません。胸腺は免疫系の中心的な器官であることから、免疫異常と関わっているのではないかと考えられています。胸腺腫より悪性度の高いものもあり、これを胸腺がんと呼んで区別しています。

胸部CTでみた胸腺種の画像です

胸腺腫の症状
長引く咳や、胸痛、顔面や頚部のうっ血が代表的な症状です。これらの症状は、腫瘍が大きくなって周囲の臓器を圧迫したり、浸潤して破壊するためにおこります。
しかし、腫瘍があっても無症状のことが多く、健康診断などで胸部X線検査を受けて偶然に発見される場合もあります。

また、患者の約30%は重症筋無力症という病気を合併します。重症筋無力症は体の筋肉を動かしていると疲れてしまう病気で、主な症状には、眼瞼下垂、食事の困難(ものを飲み下せない)、顔の筋肉のこわばり、字が書けないなどの症状があります。
筋肉を動かしていると症状がでますが、休むと回復します。夕方に症状が強いのが特徴です。

行なわれる検査と判定

  • 胸部X線検査
  • 胸部CT検査
  • 胸部MRI検査
  • PET検査

胸腺腫の判定のポイント
胸部X線検査、胸部CT検査、胸部MRI検査を行なって、胸腺腫の状態、位置、周囲との関係を評価します。PET検査も行われます。さらに、合併症として起こる重症筋無力症との関連で、採血をして抗アセチルコリン受容体抗体検査を行います。

また、胸腺腫の診断を確定するためには、腫瘍組織の一部を採取して、顕微鏡でその組織を観察する病理組織検査が必要となります。通常、X線の透視下に皮膚から細い針を刺して、検体を採取します。

胸腺腫の治療
通常は、胸腺とともにリンパ節や周囲の脂肪組織を切除する手術を行ないますが、臓器への浸潤が著しい、あるいは胸腔や心膜腔へ播腫している場合には、腫瘍の完全除去ができない場合があります。この場合は、抗悪性腫瘍薬や放射線療法が併用されます。

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