日本原子力研究開発機構関西光科学研究所(京都府)などは、粒子をがんに照射して治療する粒子線治療装置の小型・量産化の研究に乗り出すと発表した。同装置は国内に6カ所あるが、100メートル四方の巨大な粒子加速器が必要で、1回当たりの治療費が約300万円かかる。
同研究所は「10〜15年後をめどに、今のX線装置のような病室サイズにし、普及させることで患者負担を減らしたい」と話している。
粒子線治療は、陽子をがん細胞に当てて破壊する。X線治療では、皮膚の細胞への影響を抑えるため、複数方向から照射する必要があるが、副作用の少ない粒子線治療は1カ所への照射で済み、手術が困難な患者にも有効という。
同研究所は「強力なレーザーを使うことで加速装置が小型化できる」と説明。関西文化学術研究都市にある他の研究機関や企業などと昨年から開いてきた勉強会を基に、京都府など21団体が参加する「研究会」が2006年に発足。粒子線治療装置の開発に本格的に取り組む。(Yahoo! NEWS)
粒子線治療とは?
陽子や重粒子などの粒子放射線を前立腺に照射することによって治療する放射線治療法の総称。陽子や重粒子線はサイクロトロンやシンクロトロンなどの加速器から得られ、がん組織に照射されます。
粒子線のうち電荷を持つもの(荷電重粒子線)の特徴は、一定の深さ以上には進まないということと、ある深さにおいて最も強く作用するということです。
そのため、陽子線や重粒子線でがん組織周囲への副作用を軽減し、がん組織のみに十分な線量を照射することができます。
国内の粒子線治療施設です。
