愛知県がんセンターの樋田豊明部長らは、アスベスト(石綿)の吸引が原因で発症する胸膜中皮腫の治療法として、抗がん剤と抗炎症剤の併用が有望なことを実験で確認した。
アスベストによってがん化した細胞に抗がん剤と抗炎症剤を加えたところ、細胞が半減した。現在の抗がん剤治療は効果があまりあがっていないため、抗炎症剤の併用は注目されそうだ。
併用した抗炎症剤は「COX阻害剤」で、体の免疫力を弱めるとされる酵素の働きを抑える。これまでにも前立腺がんなど様々ながんに効果があると報告されている。(NIKKEI)
胸膜中皮腫とは?
胸膜中皮腫はまれながんで、胸部内部の胸膜にがん細胞が見つかる病気です。胸膜中皮腫の患者の多くは、造船や建築などの石綿(アスベスト)を吸いこむ仕事に従事していました。
固まりになっている限局性胸膜中皮腫と、広がっているびまん性胸膜中皮腫があります。胸膜中皮腫は胸膜ががんで厚くなり胸水がたまることにより、息切れ、胸痛が出現します。
検査は胸部エックス線検査、胸部CT検査を行います。針をさして胸水を採取し、胸水の検査も行います。
胸腔鏡と呼ばれる内視鏡で胸腔や肺を検査します。胸壁に切開を入れて、胸腔鏡を肋骨の間から胸部に入れます。この検査は胸腔鏡検査と呼ばれ、入院して全身麻酔の手術として行います。正常でない組織があると、小さなかけらを取りだし、がん細胞があるかどうかを顕微鏡で見ます。
予後は、がんの大きさ、がんの部位、どの程度がんが広がっているか、がん細胞が顕微鏡でどのように見えるか、がんが治療に反応するか等に依存します。
