'15年には分子標的治療薬が主体:がん治療薬上位品目を予測

市場調査のデータモニター日本支社は、がん治療薬売り上げの約6割を占める上位20品目について、日本を含む主要7市場での2005年から15年までの市場予測を発表した。
それによると、15年時点での売上高は274億ドル(IMSデータ)で年平均成長率は2.9%と予測。同年までには「分子標的治療薬が上位20品目の大半を占めると思われる」と指摘した。

分子標的治療薬の年平均成長率は6.9%と予測。現在の主力品である「リツキサン」(ロシュ)、「ハーセプチン」(ロシュ)、「グリベック」(ノバルティス)の伸びに加え、「アバスチン」(ロシュ)、「タルセバ」(ロシュ)、「タイカーブ」(グラクソ・スミスクライン)が成長に寄与するとみている。

同社は、「今後は分子標的治療薬が標準的な療法に組み込まれ、同系統の新製品の開発および拡大戦略の実施と共に、今後急速に中心的地位を確立していくと思われ、15年までには分子標的治療薬が上位20製品の大半を占めると思われる」と分析した。

一方、「細胞毒素治療薬、抗ホルモン療法の15年時点で占める売り上げの割合は、05年から比較して、マイナス成長となりそう」との見方を示し、特許切れやジェネリック化の進行を要因に挙げた。

日本市場については、15年時点で54億ドル、年平均成長率は5.8%と他の市場よりも高いが、新製品の売り上げ増に加え、特許切れやジェネリック薬の影響が比較的少ないことを挙げている。

分子標的治療薬とは?
特定の分子構造のみを標的にして作用するように作られた新種の抗がん剤です。癌細胞の特異抗原に結びつくモノクローナル抗体を使うミサイル療法、がんの成長に必要な仕組みを攻撃する物(血管新生阻害剤等)等、様々な分子標的治療薬が登場しつつあります。

従来の抗がん剤に比べて副作用が著しく少ないことが特徴と言われますが、それでも100%安全というわけではありません。骨髄抑制が生じにくい点が最大の利点ですが、それ以外の副作用についても注意深く経過観察することが重要です。