がん医療の地域格差解消のため、厚生労働省が機能強化を目指している「がん診療連携拠点病院」について、全国で110余りの病院が新たな候補になっていることがわかった。
これまで、拠点病院は135病院にとどまっており、数の面では充実することになりそうだ。
拠点病院は、胃がんや肺がんなど患者数の多いがんについて、全国どこでも生活圏内で質の高い医療を受けられるようにするため、2001年に始まった制度。全国を約370の地域に分け、それぞれ一つずつ拠点病院を指定する目標だったが、指定は135病院だけで、京都、秋田など7府県では空白となっていた。
これを充実させるため、同省では2006年2月に新しい整備指針を通知。〈1〉地域の拠点病院に、研修や診療支援を行う都道府県単位の拠点病院の新設〈2〉すべての拠点病院への、相談支援センターの設置――などを盛り込み、専門医の配置基準も明確にした。
新指針下で初めての指定に向け、都道府県が推薦した病院は、大学病院や自治体病院など百十数病院。空白の7府県からも推薦があった。このうち、検討会が認めた病院が正式に拠点病院に指定される。
急増の背景には、今年度から補助金が大幅に増額されるなど、病院側にとっても、有利な制度になったことがあるとみられる。
日本がん患者団体協議会の山崎文昭理事長は「患者にとって便利になるのは喜ばしい。ただ、数を増やすだけでなく、それぞれ得意分野をもった拠点病院同士が連携して、全体的に治療成績を上げていくことが必要だ」としている。
